◆ジオパークとは?
「ジオパーク」とは、科学的に見て特別に重要で貴重な、あるいは美しい地質遺産を複数含む一種の自然公園です。地質遺産保全と地球科学普及に利用し、地質遺産を観光の対象とするジオツーリズムを通じて地域社会の活性化を目指しており、ユネスコの支援のもと、主に欧州や中国で積極的に取り組まれています。山陰海岸ジオパークにおいては、京都府、兵庫県、鳥取県の民間団体や行政機関が連携し、様々なジオパーク活動を進めています。

◆山陰海岸ジオパークのテーマと特徴
山陰海岸ジオパークは山陰海岸国立公園を中核にし、日本海形成から現在に至る多様な地質や地形が存在し、それらを自然背景とした文化・歴史を体験・学習できる地域です。
山陰海岸ジオパークの特徴は、まさに「地形・地質の博物館」です。ここでは約2,500万年前にさかのぼる日本海形成に関わる多様な火成岩類や地層、日本海の海面変動や地殻変動によって形成されたリアス式海岸や砂丘をはじめとする多彩な海岸地形など、貴重な地形・地質遺産を多く観察することができます。ジオパークのエリア内は、古くから人々の生活の場となっていて、多彩な自然を背景とした人々の文化・歴史を学ぶこともできます。
山陰海岸ジオパークでは、このような特徴を活かし、地域のジオツーリズムを通じた自然遺産の保全と地域活性化につながる活動を展開しています。平成20年12月、日本ジオパーク委員会から「日本ジオパーク」として認定を受けました。


〜ジオパークテーマ〜
日本海形成に伴う多様な地形・地質・風土と人々の暮らし


◆地形・地質学的特徴
(1)日本海形成に関わる多様な火成岩・堆積岩層の分布とそれらの岩石海岸での露出
(2)日本海沿岸の多様な海岸地形
(3)日本海形成後も引き続く火成活動による火山噴出物・火山地形
(4)第四紀における地磁気逆転期の発見サイト(玄武洞玄武岩)
(5)火成活動の影響を受けた豊富な温泉資源
(6)日本海沿岸で生じる第四紀地殻変動を示す活断層・海岸段丘

◆山陰海岸ジオパークの対象エリア
山陰海岸国立公園を中心とする京都府京丹後市の経ヶ岬から鳥取県鳥取市の白兎海岸までは、日本列島がアジア大陸の一部であった時代の岩石から、今日に至るまでの経過が確認できる貴重な海岸です。これら地質遺産が連続する京都府(京丹後市)、兵庫県(豊岡市・香美町・新温泉町)、鳥取県(岩美町・鳥取市)が、山陰海岸ジオパークの対象となっています。

◆5つのジオテーマ
山陰海岸ジオパークでは、広い範囲でみられるいろいろな地形・地質をわかりやすく説明するため、5つのジオテーマを設けています。これらのジオテーマは自然環境が成立するまでの歴史的背景です。このようにして成立した自然環境は古くからこの場所に住む人々の歴史・文化に影響を与えてきました。

地質年代 ジオテーマ



第四紀 現在の地形形成と第四紀火山の時代






日本海成立後に引き続く火山活動の時代


日本海形成と流紋岩質マグマ活動の時代
日本海形成へ向けた前駆的内陸盆地と
安山岩質マグマ活動の時代
古第三紀 日本海形成前の大陸の時代

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